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マルチーズの真っ白な被毛の下に、涙やけ(目の周りの赤茶色いシミ)が隠れていることに気づいていますか?見た目の問題だけでなく、涙やけの原因となる「流涙症」は慢性的な目のトラブルを引き起こします。

マルチーズは涙やけ・外耳炎・膝蓋骨脱臼(パテラ)の3つが特に多い犬種です。これらの疾患に共通するのは慢性化しやすく、年単位の治療が続くということ。そのため保険の通院補償の質が特に重要になります。


マルチーズの3大健康リスク

リスク1:流涙症(るいだしょう)と涙やけ

流涙症とは、涙が正常に排出されず目の外に溢れ出す状態です。涙に含まれるポルフィリンという成分が酸化し、毛が赤茶色に染まるのが「涙やけ」です。

マルチーズは目が大きく、鼻涙管(鼻への涙の排出路)が詰まりやすい構造を持っています。

流涙症の原因と治療

原因 治療法 費用目安
鼻涙管の狭窄・閉塞 鼻涙管フラッシング(洗浄) 3,000〜8,000円/回
逆さまつ毛(睫毛乱生) 抜毛・電気脱毛・手術 10,000〜50,000円
眼瞼内反症 手術 30,000〜80,000円
アレルギー性結膜炎 点眼・内服 月3,000〜8,000円
慢性鼻炎・副鼻腔炎 内服・洗浄 月3,000〜10,000円

流涙症は完治が難しいケースが多く、定期的な処置と管理が生涯続く疾患です。年間の治療費は軽度で3〜5万円、重度で8〜15万円に達します。

「涙やけ」は保険で使えるのか?

マルチーズの飼い主が最も気になる疑問がこれです。結論から言うと、「涙やけ」自体は美容の問題なので補償対象外ですが、涙やけの原因となる「流涙症」の治療は補償対象になるケースが多いです。

内容 保険の扱い
涙やけの着色を取るためのケア(サロン・美容処置) 対象外
流涙症の原因診断(鼻涙管検査・眼科検査) 対象(病気の検査)
鼻涙管フラッシング(詰まりの洗浄処置) 対象(治療行為)
逆さまつ毛・眼瞼内反症の手術 対象(手術)
アレルギー性結膜炎の点眼・内服 対象(通院治療)

ポイントは「美容目的」か「治療目的」かです。獣医師が「流涙症」と診断し治療行為として行った処置は保険の対象になります。トリミングサロンでの涙やけケアは対象外です。


リスク2:外耳炎

マルチーズは耳の中に毛が生える犬種で、この毛が湿気をため込み細菌・真菌が繁殖しやすい環境を作ります。外耳炎が慢性化すると中耳炎・内耳炎に進行するリスクもあります。

状態 治療内容 費用
急性外耳炎 耳洗浄・点耳薬 3,000〜8,000円/回
慢性外耳炎 定期洗浄・長期投薬 月5,000〜12,000円
中耳炎への進行 内科的治療または手術 50,000〜200,000円

外耳炎は再発を繰り返すことが多く、生涯にわたって管理が必要なケースがほとんどです。外耳炎だけで年間6〜14万円の通院費がかかる飼い主も少なくありません。


リスク3:膝蓋骨脱臼(パテラ)

小型犬全般に多い疾患で、マルチーズも発症率が高い犬種の一つです。詳細はトイプードルの記事と同様ですが、マルチーズ特有の注意点として体が小さいため麻酔リスクが高くなることが挙げられます。

グレード 推奨治療 費用目安
1〜2 経過観察・サプリ 月2,000〜5,000円
3〜4 手術(片足) 190,000〜350,000円

両足に手術が必要な場合、38〜70万円の費用が発生します。


3大リスクが重なった場合のコストシミュレーション

マルチーズが流涙症・外耳炎・パテラを経験した場合の生涯コストを試算します。

前提

  • 2歳:パテラ手術(片足、25万円)
  • 3歳〜:流涙症の慢性管理(年間8万円)
  • 4歳〜:外耳炎の慢性管理(年間10万円)
  • 以上を10歳まで継続
費用項目 合計
パテラ手術(2歳) 250,000円
流涙症の通院(3〜10歳・8年間) 640,000円
外耳炎の通院(4〜10歳・7年間) 700,000円
10年間の総治療費 約159万円

保険(70%プラン、月2,200円)があった場合:

項目 金額
受け取れる保険金(70%) 約1,113,000円
支払った保険料(10年間) 約264,000円
実質自己負担 約741,000円

保険なしの場合: 159万円全額自己負担

差額:約85万円——保険があれば10年間で85万円を節約できる計算です。


マルチーズの保険選びのポイント

①慢性疾患の通院補償が充実していること

流涙症・外耳炎は月1〜2回以上の通院が必要です。年間20日の通院制限では不足します。

  • 最低:年間30日以上
  • 理想:無制限

②免責金額は0円を選ぶ

慢性疾患の1回の通院費は5,000〜10,000円程度です。免責3,000円があると補償が大幅に目減りします(前述の「免責金額」の問題)。マルチーズのような慢性通院が多い犬種は免責0円プランが必須です。

③パテラの手術補償を確認する

「先天性疾患として免責」にしない保険を選びます。加入後に発見・発症したパテラは補償対象になるかを確認してください。


マルチーズのその他のリスク

疾患 費用目安 特記
歯周病 処置5,000〜30,000円 小さな口に歯が密集。定期的なケアが必要
気管虚脱 通院年間10〜20万円 小型犬全般のリスク
白内障 手術15〜25万円/片目 高齢になると発症率が上がる
低血糖 緊急処置3〜10万円 子犬期に特に注意
てんかん 投薬 月3,000〜8,000円(生涯) 一部の個体に遺伝的素因あり

まとめ

マルチーズの保険選びは「慢性通院への備え」が中心です。

  • 流涙症・外耳炎・パテラで10年間の治療費は約159万円
  • 保険(70%プラン)があれば自己負担を74万円に圧縮、85万円の節約
  • 慢性通院が多いため通院補償は年間30日以上、免責0円を選ぶ
  • パテラの手術補償(先天性扱いにしない保険)も確認する

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